エビスタ 製品Q&A

添付文書、インタビューフォーム等については、「製品情報」よりご確認ください。

薬効薬理・薬物動態

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A. エビスタはSERMという薬に分類されます。SERMとは選択的エストロゲン受容体モジュレーター(Selective Estrogen Receptor Modulator)の略です。エストロゲンとは異なる化学構造をもち、エストロゲン受容体(ER)との結合を介して様々な作用を発現するものの、組織選択的にエストロゲン作用を発揮したり、発揮しなかったりする薬剤です。
(たとえば、骨に対しては骨吸収を抑制するというエストロゲン様の作用を発揮しますが、乳房や子宮に対してはエストロゲン様の刺激作用は発揮しません。)

エストロゲン受容体は身体の様々な組織に存在しますが、エストロゲン受容体と結合する遺伝子の発現の促進や抑制に関与する因子は組織によって異なることが報告されています。また、ラロキシフェン(エビスタ)がエストロゲン受容体に結合すると、エストロゲン受容体の一部に構造変化が生じます。この構造変化によって、遺伝子の発現の促進や抑制に関与する因子とラロキシフェンによって構造変化を起こしたエストロゲン受容体との結合に変化が生じ、その結果、組織によって作用を発揮したり、発揮しなかったりするという違いが生じると考えられます。しかし、まだ詳細は不明な点が多い状況です。

最終更新日:2015/11/11

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<国内報告>

再審査期間中に厚生労働省又は機構に報告した症例のうち、エビスタとの因果関係が否定できない5例の顎骨壊死重篤症例(自発報告)があります。ただし、5例中4例は抜歯等のリスクファクター1)を有しており、エビスタ以外の要因が関与している可能性も否定できません。

<海外報告>

イーライリリーによる顎骨壊死とエビスタの因果関係を検討した最新の情報では、臨床試験データ、2007年9月30日までのFDAのAERS(Adverse Event Reporting System)データ、及び2008年6月9日までに米国本社で集積された自発報告データをレビューした結果、顎骨壊死とエビスタの因果関係を示唆する情報は認められなかったと報告されています 2)


1) Yoneda T, et al. J Bone Miner Metab. 2010; 28(4): 265-383.
http://dx.doi.org/10.1007/s00774-010-0162-7

2) 社内資料

最終更新日:2015/11/10

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A. 2015年6月時点においてイーライリリー社が入手可能な情報からは、エビスタと顎骨壊死の因果関係を示唆する情報は確認できておりません。
エビスタの作用機序から、エビスタは骨や軟部組織に対して細胞毒性を有さないとされております 1)


1) エビスタ錠60mg インタビューフォーム Ⅵ 薬効薬理に関する項目 (1) 作用部位・作用機序
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx

最終更新日:2015/11/10

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A. <国内>

国内臨床試験及び長期使用に関する特定使用成績調査(製造販売後調査)におけるVTEの発現頻度は0.2%(11例/7278例)*でした。

*解説
国内臨床試験311例では、VTEは認められていません1)
長期使用に関する特定使用成績調査(製造販売後調査)では、6967例中11例に認められたため、国内臨床試験と特定使用成績調査の合計発現例数11例を合計対象症例数7278例で除した値(0.15%の小数点第二位を四捨五入した値:0.2%)を添付文書に記載しています。
なお、長期使用に関する特定使用成績調査(製造販売後調査)の最終解析結果では、因果関係の否定できないVTEの発現頻度は、0.16%(11例/6967例:重篤3件、非重篤8件)でした 2)

<海外>

海外の大規模臨床試験(MORE試験、40ヵ月間)におけるVTEの発現頻度は、プラセボ群0.3%に対して、エビスタ群1.0%と報告されています 3)
また、MORE試験でのVTE発現例を再検討した報告では、ラロキシフェン群のVTE発現は、プラセボ群に対して1000人・年あたり1.8人の増加でした 4)

[参考]長期投与でのVTE発現頻度
MORE試験(4年間)及びその継続試験であるCORE試験(4年間)を合わせた8年間の結果、すべてのVTEの頻度はプラセボ群1.01%に対して、エビスタ群1.72%と報告されています(有意差なし) 5)


1) Morii H, et al.Osteoporosis Int. 2003; 14: 793-800.
http://dx.doi.org/10.1007/s00198-003-1424-1

2) 山中 聡ほか.Osteoporosis Japan.2009; 17(Suppl 1): 192-192

3) 森井 浩世訳・解説.JAMA1999; 281: 2189-2197(日本語版).

4) Deborah Grady, et al.OBSTETRICS & GYNECOLOGY 2004; 104(4): 837-844.
http://dx.doi.org/10.1097/01.AOG.0000137349.79204.b8

5) Silvana Martino, et al. Curr Med Res Opin. 2005; 21(9): 1441-1452.
http://dx.doi.org/10.1185/030079905X61839


【使用上の注意】
2.重要な基本的注意(抜粋)
(1)本剤の服用により、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)があらわれることがあるので、次のような症状があらわれた場合は投与を中止すること。また、患者に対しては、次のような症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
症状:下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等

4.副作用(抜粋)
(1)重大な副作用
1)静脈血栓塞栓症(0.2%*):深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症があらわれることがあるので、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には投与を中止すること。
*国内臨床試験(治験)311例及び長期使用に関する特定使用成績調査6967例における発現頻度。

最終更新日:2015/11/10

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A. 海外臨床試験においてVTEの発現時期を検討した結果、エビスタの投与開始4ヵ月後までに相対リスクのピークがあり、以後は漸減することが示されています 1)


1) エビスタ錠 60mg 申請資料概要 7.2.3.1.心血管系リスクに関する情報 7.2.3.1.1.静脈血栓塞栓症


【使用上の注意】
2.重要な基本的注意(抜粋)
(1)本剤の服用により、静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症を含む)があらわれることがあるので、次のような症状があらわれた場合は投与を中止すること。また、患者に対しては、次のような症状が認められた場合には直ちに医師等に相談するよう、あらかじめ説明すること。
症状:下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等

4.副作用(抜粋)
(1)重大な副作用
1)静脈血栓塞栓症(0.2%*):深部静脈血栓症、肺塞栓症、網膜静脈血栓症があらわれることがあるので、下肢の疼痛・浮腫、突然の呼吸困難、息切れ、胸痛、急性視力障害等の症状が認められた場合には投与を中止すること。
*国内臨床試験(治験)311例及び長期使用に関する特定使用成績調査6967例における発現頻度。

最終更新日:2015/11/11

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A. 長期不動状態の明確な定義はありません。

エビスタで長期不動状態を禁忌としている理由は、不動による下肢の静脈血流のうっ滞が静脈血栓塞栓症(VTE)リスクを上昇させるためです。
したがって、下肢の静脈血流のうっ滞が日常的に認められる患者はエビスタの投与を避けて下さい。

<不動に該当する状態・患者の具体例>

  • 下肢の筋肉を使っておらず、筋肉のポンプ作用がない状態
  • 機械的(ギプス、添え木など)に下肢の静脈が局所的に圧迫されている状態
  • 術後回復期や長期安静期などの寝たきりの患者
  • ほとんど歩行できない、歩行していない患者
  • ADL(日常生活動作)が極端に低下している患者(トイレに行くとき以外はずっと寝ている、など)
  • 車椅子生活の患者

・・・・など。

※松葉杖や歩行器を使っている患者について
松葉杖、歩行器などの歩行補助具を使っていても、ギプスなどの固定がなく日常的に歩行している場合は投与可能です。ただし、歩行することがリハビリ時など一時的であり、日常的に歩行していない(下肢の筋肉を使っていない)場合は、投与を控えてください。

【禁忌】(抜粋)
2.長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者[「重要な基本的注意」の項参照]


最終更新日:2015/11/11

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A. 長期不動状態で服用を中止した場合は、完全に歩行可能になるまでは投与を再開しないでください1)
日常的な歩行が可能になり、下肢の静脈血流のうっ滞が解消されれば再開可能です。


1) エビスタ錠60mg添付文書 【使用上の注意】 2.重要な基本的注意(2)
https://www.lilly.co.jp/lillyanswers/products/default.aspx


【禁忌】(抜粋)
2.長期不動状態(術後回復期、長期安静期等)にある患者[「重要な基本的注意」の項参照]


最終更新日:2015/11/11

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A. 歯の治療、抜歯などを行うために、エビスタを休薬・中止すべきとした文献報告などはございません。
イーライリリー米国本社における集積データのレビューでも、2011年1月時点でエビスタの服用と顎骨壊死についての明確な因果関係は認められておりませんので、エビスタでは顎骨壊死に対する特別な注意喚起は行っておりません。

なお、エビスタの作用機序から、エビスタは骨や軟部組織に対して細胞毒性を有さないとされております。

最終更新日:2015/11/10

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