プレスリリース

注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラⓇ」、
日本で初めて、成人期のAD/HDへの適応承認


~AD/HDの中核症状を改善し、QOL向上にも貢献する治療選択肢を提供~

2012年8月24日:プレス発表資料

日本イーライリリー株式会社(本社:兵庫県神戸市、代表執行役社長:アルフォンゾ G.ズルエッタ 以下、日本イーライリリー)では、8月24日、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)治療剤「ストラテラ®(一般名アトモキセチン塩酸塩、以下ストラテラ)」について、日本で初めて、成人期のAD/HDへの適応追加の承認を取得しました。これにより、今まで承認された治療薬がなかった、成人期(18歳以上の)AD/HD患者にも治療選択肢を提供できることになりました。なお、「ストラテラ®カプセル40mg」を同日発売いたします。

AD/HDは脳の機能的な障害が原因と考えられる発達障害の一つで、著しい不注意、多動性、衝動性といった中核症状が見られます。これらのAD/HD症状は仕事や家庭などの社会生活において機能障害をもたらし、心身の健康や社会生活に深刻な影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、日本では成人期(18歳以上の)AD/HD患者に対する治療薬は承認されておらず、ストラテラの適応も小児期(18歳未満、なお、ストラテラによる薬物治療を開始した患者で、18歳以降も継続して本剤による治療が必要だと判断された際には、定期的に有効性及び安全性を確認しながら治療を継続することが可能)に限定されていました。このため、関連学会、患者団体から、医療上の必要性が高く早急に対応すべき旨の要望書が厚生労働省に寄せられ、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討結果を受けて、開発要請がされていました。

ストラテラはノルアドレナリンの再取り込みを選択的に阻害する非中枢神経刺激薬*1で依存・乱用のリスクが低く*2 、AD/HDの中核症状による対人関係・生活上の生産性等の問題を改善します。ストラテラは2002年に米国で承認され、日本では2009年6月に上市されました。現在*3、小児期のAD/HDの適応として87の国または地域で承認されており、成人のAD/HDへの適応は30の国または地域で承認されています。
*1 ストラテラは、中枢刺激薬(stimulant)とは薬理作用が異なることから、非中枢刺激薬(non stimulant)として分類されています。*2 Neuropsychopharmacol 2005;30:758-764, Drug Alcohol Depend 2004;75:271-276, Drug Alcohol Depend 2002;67(2):149-156, *3 2012年6月時点  

成人期AD/HDへの効果
・ストラテラは、AD/HDの中核症状である、不注意、多動性、衝動性を改善します。第III相臨床試験では、AD/HD症状についてプラセボ群と比べて有意差のある改善が示されました。
・ストラテラは日常生活での機能障害を改善します。AD/HD症状が影響する生活面の見通しや生産性、対人関係など、生活の質の面でも、第III相臨床試験において、プラセボ群と比べて有意差のある改善が示されました。

成人期AD/HDへの安全性
国際共同試験において、安全性評価対象例392例(日本人患者278例を含む)中315 例(80.4 %)に副作用が報告されました。主な副作用は、悪心(46.9%)、食欲減退(20.9 %)、傾眠(16.6%)、口渇(13.8%)、頭痛(10.5% )でした。

成人期AD/HDについて
小児期にAD/HDと診断された患者のうち約50~70%は成人期(18歳以降)にまで症状が持続することが示唆されており*4 、成人AD/HDの有病率は世界全体では平均3.4%*5 と報告されています。AD/HDと診断される成人では、気分障害、不安障害、強迫性障害、解離性障害、物質性障害など多岐にわたる障害が重なること*6、また、落第、失業、転職、離婚などがみられるという報告もあります*7。成人期AD/HDの治療は、患者との面接や、家庭・職場との連携、薬物療法など総合的なプログラムが重要とされています。
*4 Civic Research Institute:4-1- 4-12, 2002,*5 Br J Psychiatry 190:402-409,2007,*6 精神科治療学 19(4):415-424,2004,*7精神科治療学 19(5) : 563-569,2004.

ストラテラの特徴
・ AD/HD治療剤として世界初の非中枢神経刺激薬です。
・ AD/HDの中核症状である、不注意、多動性、衝動性を改善します。
・ ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで効果を発揮する薬剤で、従来のAD/HD治療剤とは異なる薬理作用、作用機序を示します。
・ 依存・乱用のリスクが低く*8、流通管理や医師の登録の必要がありません。
・ 投与開始2週目から症状改善が認められ、6週目以降では、6割以上の患者において十分な反応*9が認められました。

*8 Neuropsychopharmacol 2005;30:758-764, Drug Alcohol Depend 2004;75:271-276, Drug Alcohol Depend 2002;67(2):149-156
*9 最終観察時点におけるCAARS-Inv:Svの18項目AD/HD症状総スコアがベースラインから25%以上減少。

ストラテラの薬理作用
AD/HDには、脳内、特に注意および行動制御の調節を行っているノルアドレナリンやドパミンなどのカテコールアミンが関与しているものと考えられています。ストラテラは、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(NRI)です。ノルアドレナリンの神経終末への再取り込み過程を選択的に阻害します。

日本イーライリリー株式会社では、患者さんやご家族、一般の方向けに、AD/HDに関する情報提供のためのウェブサイトを開設しています。 ADHD.co.jp (https://www.adhd.co.jp/)

【日本イーライリリー株式会社 について】
日本イーライリリー株式会社は、米国イーライリリー・アンド・カンパニーの日本法人で、革新的な医薬品の輸入・開発・製造・販売を通じて日本の医療に貢献しています。統合失調症、うつ、双極性障害、注意欠陥・多動性障害(AD/HD)、がん(非小細胞肺がん、膵がん、胆道がん、悪性胸膜中皮腫、尿路上皮がん、乳がん、卵巣がん)、糖尿病、成長障害、骨粗鬆症をはじめとする、ニューロサイエンス領域、がん領域、糖尿病領域、成長障害領域や筋骨格領域における治療法を提供しています。詳細はホームページでご覧くださ い。http://www.lilly.co.jp

この資料は、米国イーライリリー社が7月22日(米国現地時間)に発表したプレスリリースをご参考までに日本語に翻訳したものです。この資料の内容および解釈についてはオリジナルの英文が優先することをご了承ください。http://www.lilly.comをご参照ください。

<ストラテラ 製品概要>

販売名 ストラテラ®カプセル 5mg  
ストラテラ®カプセル 10mg  
ストラテラ®カプセル 25mg 
ストラテラ®カプセル 40mg
一般名 アトモキセチン塩酸塩
効能・効果 注意欠陥/多動性障害 (AD/HD)
(6歳未満の患者における有効性及び安全性は確立していない)
薬理作用  選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害作用
用法・用量 1.  18歳未満の患者
通常、18歳未満の患者には、アトモキセチンとして1日0.5mg/kgより開始し、その後1日0.8mg/kgとし、さらに1日1.2mg/kgまで増量した後、1日1.2~1.8mg/kgで維持する。
ただし、増量は1週間以上の間隔をあけて行うこととし、いずれの投与量においても1日2回に分けて経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日量は1.8mg/kg又は120mgのいずれか少ない量を超えないこと。
2. 18 歳以上の患者
通常、18歳以上の患者には、アトモキセチンとして1日40mgより開始し、その後1日80mgまで増量した後、1日80~120mgで維持する。
ただし、1日80mgまでの増量は1週間以上、その後の増量は2週間以上の間隔をあけて行うこととし、いずれの投与量においても1日1回又は1日2回に分けて経口投与する。
なお、症状により適宜増減するが、1日量は120mgを超えないこと。  
薬価 ストラテラカプセル 5mg   :   264.90円  
ストラテラカプセル 10mg :   315.70円  
ストラテラカプセル 25mg :   398.10円 
ストラテラカプセル 40mg :   448.40円 
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